織り職人インタビュー

帯をはじめ、手織りの商品は実際どんな人が織っているの?と気になっている方もいらっしゃるかもしれません。

ということで、齋藤織物の職人の一人、Yさんにインタビューをしてみました!
Yさんは今アトリエの中で一番ベテランの職人で、朗らかな雰囲気を持つみんなの頼れるお姉さんのような存在です。
子育てをしながら、日々仕事に励んでいる姿が素敵です!

では、早速インタビューの様子をお届けします!

—織りを始めたきっかけはなんですか?
素材そのもののおもしろさを表現することに魅力を感じていたからです。

—学生の頃から織っているんですか?
学生の頃も織っていましたが、どちらかというとファイバーアートのような作品を作っていました。

 

—いつもどのようなことを考えながら織っていますか?(これはアトリエに見学にいらっしゃるお客様によく聞かれる質問ですね。)
各織物それぞれに気を付けるポイントは気にしながらも、特に何も考えずに、好きな音楽が自然と頭の中で流れている時は、調子良くリズミカルに織れます。

 

—この仕事で一番楽しかったことと大変だったことを教えてください。
一番の思い出深い体験は、1200の機*で、経緯共に細い糸を使い、細かい繊細な羅を織らせてもらえたこと。二度とない貴重な経験でした!大変だったこともこれ。ビニールで機を覆って、加湿して、その中で切れやすい繊細な糸と格闘していました。

*遼代裂などを織っている、細かな文様が描ける機。

—帯になったんですか?
中国の裂の復元だったので、帯にはなってないです。もう10年以上前の話になりますね・・・。

アトリエにそのときの見本裂が残っていました。
糸が本当に細くて繊細。レースのようでもあり、とても美しいです。

 

—先輩職人との心に残るエピソードなどあればおしえてください。
はじめは職人さんが色々と教えてくださることにびっくりしました。職人の世界は「目で見て、技を盗む」という感じだと思っていたので。教えてくれて、みんな優しい!と思いました。

 

—お気に入りの柄は何ですか?
双鷹丸、慶長松梅

どちらも大変豪華な紋です。

 

—ずばり、織物の魅力とは?
織れば織るほど奥が深い!おもしろい!

 

—最後に、京都のおすすめスポットをおしえてください!
大徳寺の中にある高桐院は穴場です。建物の感じが綺麗で、人も少なくて静かで。
あとは、新しくなった京セラ美術館とカフェ。

 

—Yさん、お時間いただきどうもありがとうございました!

 

インタビュー中、過去にいらっしゃった個性的な職人さんの話題で大盛り上がりとなり、楽しい時間となりました。

Yさんの織る生地は、目が綺麗に詰まって整っている印象で、触れるとなめらかです。
みなさんのお持ちの遼代裂も、もしかしたらYさんの作品かもしれません。綺麗な織り目を改めてご覧ください!


古い記事 新しい記事